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- 25年間のあゆみ 21世紀の新たなビジョンのプレリュード -

フェアライトの歩み 2000年9月
「なんて長い、妙な旅だったろう」これは Grateful Dead のJerry Garcia からの引用で す。 2000 年でフェアライトは25 周年を迎え ました。この四半世紀の間に、デジタル オーディオ革命の主動者であり、 パイオニ アとして知られるようになりました。 デジ タルオーディオの世界へ参入する、多くの 企業が成功せずに消えていくこの世の中で、 25年も存在していたのは驚くべきこと です。しかし長い歴史があるからといっ て、必ずしもそれが成功とは言えません。 デジタルオーディオの初期から成長してき たフェアライトが成し遂げたことは、 未来への展望、献身的な研究、そして完璧さを 目指した結果なのです。

フェアライトはシドニー湾のフェリーの 名前にちなんで命名されました。 25 年前 そのシドニーで、2 人の若い技術者だった Peter Vogel とKim Ryrie が、 伝説なCMI (Computer Musical Instrument)を開発しま した。CMI は大成功を収め、 1987 年の株式 市場下落まで、フェアライトの成長は続きました。 会社はその後まもなく、オースト ラリアのオーディオ機器代理店Amber Technology 社に吸収されますが、 この出 来事は新時代の到来を告げることとなりま す。CMI を基にして、新しいオーディオポ ストプロプラットホームを 作ったフェア ライトは、ハリウッドの映画市場、放送 市場をはじめ、世界中に知られるように なったのです。
「CMI は時代に先駆けていたのです。本 当に驚くべきものでした」 現在フェアラ イトの世界セールス副社長であるJohn Lancken が語ります。 Lancken が初めて CMI と出会ったのは、1978 年シドニー音楽 学校の学生だった時です。 皮肉にも、 Lancken がAmber に入社したのは、Amber がフェアライトの筆頭株主になった、同じ 1989 年4 月4 日でした。

「その頃、オリジナルのMFX の開発は一年 ほど経っていましたが、このタイミングこそ、時代と完璧に合っていたのです」 Lancken は思い起こします。「コンピュー ターのメモリー容量が増えてきて、プロセッサーの複雑なリアルタイム作業が可能になり、 ポストプロダクションの業界では 新時代の幕開けを迎えていたのです。映画 と放送業界のオーディオ基準が高まり、 スピードと創造性は同一のことだと分かった のはこの頃でした。MFX は、コンピュー タ上で行うオーディオ編集のベンチマーク となったのです」
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フェアライトの復活は、営務取締役David Hannay の指導で進められました。 この新 しい方向付けは、理にかなったものだった とHannay は言います。 「1989 ‐ 90 年の最初 に行うべきことは、ポストプロダクション市場に集中することでした。 音楽市場が縮 小していることを意識して、フェアライトはポストプロ市場対象の開発へ向け、すで に動き始めていたのです」

デジタル・オーディオの世界の大きな転換 期は、データストレージのメディアが安くなってきて、 プロセッサーの速度が上がってきた時のことです。フェアライトはこの 機を逃しませんでした。 デジタルオーディ オ・レコーディングと編集のため、CMI の プロセッサープラットホームを最大限に活用し、 高解像度ウェーブフォーム表示のス クロール機能を有する、独特なユーザー・ インターフェースを開発しました。 「1989 年、760 メガバイトのハードディスク・ド ライブは約$4000 しました。 現在は$800で35ギガバイトのドライブが手に入るんですよ」とLancken は語ります。
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